【インタビュー】(公社)日本歯科医師会 常務理事 小玉 剛 様

災害時の被災現場にて、歯科医療救護や被災者への歯科支援活動を行う「公益社団法人日本歯科医師会 様」からのご依頼でオリジナルベストを制作させて頂きました。鳩羽紫色が特徴的なこのベストにはどんな想いが込められているのかについて、常務理事の小玉様に伺いました。

 

 

■今回、日本歯科医師会様でオリジナルベストを作られた背景をお聞かせ下さい。

 

 現在、災害時の被災地における避難所等での歯科医療救護や被災者への歯科支援活動を行っていますが、歯科界においては各都道府県や郡市区歯科委員会等で個別に作成されているものの、統一されたビブスが作成されていません。

 そのため、避難所等で一目で歯科関係者であることが分かるよう、将来的な歯科医師会だけでなく歯科界全体での統一化に向けて作成するに至りました。

 

 

 

■今回お作り頂きましたベストの色は他の医師会様には無い、とても素敵な色ですが、この色には何か特別な意味がおありでしょうか。

 

 先ほど、将来的な歯科界全体の統一化について触れましたが、統一化に向けては色の統一化が不可欠であるため、歯科医学の色である鳩羽紫を選択しました。

 

 

 

 

■既に地域の歯科医師会様もオリジナルベストをお作り頂いていますが、今後仕様を統一していくお考えはおありでしょうか。

 

 先ほど、「将来的な統一化」とした通り、統一化は視野に入れています。ただし、ビブスを保有しておらず新たに作成する団体はともかく、既にビブスを保有している団体もあるので、そうした団体においては、団体の予算や事業計画等の状況に応じて移行してほしいと考えています。

 なお、「統一化」としているのは、特に色及び背面中央の「歯科」の文言についてであり、デザインやその他の文言については個別にアレンジして頂ければと考えています。

 

 

 

 

■有事の際、災害現場において歯科医院の方々はどの様な対応をされるのでしょうか。

 

 先ほども触れたとおり、歯科所見による身元確認と避難所等での歯科医療救護活動があります。

 身元確認においては、遺体収容所等において、

 ①デンタルチャートや口腔内写真撮影、レントゲン写真撮影等による死後記録の採取と整理

 ②カルテ等の生前資料の収集と生前記録の作成

 ③生前記録と死後記録の照合

 ④求められた場合の遺族への説明や鑑定書の作成 等

 を行っています。

 避難所等での歯科医療救護活動では、誤嚥性肺炎などの感染症の予防や、低栄養の改善など、全身の健康度を高め、介護度の軽減に寄与することを目的としており、主に口腔顎顔面外傷への対応、応急歯科診療、口腔ケア、口腔衛生指導、義歯紛失者への対応、口腔啓発活動、食支援、災害関連疾病の予防等を行います。

 

 

■最後に今回お作りさせて頂いたベストで不備な点が御座いましたら、今後の商品作りに反映させてまいりますので、御教え頂ければ幸いです。

 

 不備な点という程ではないですが、想定していたよりもやや重いように感じます。

 

 

 

■終わりに

 

 

 今回のインタビューにて、日本歯科医師会様がオリジナルベストに込められた想いの一旦を知ることができました。今後も対話を重ねながら、ニーズを深く理解できるよう努めていきたいと思います。また、インタビューの最後に頂戴したご意見は真摯に受け止め、今後の製品作りに活かし、より良いご提案に繋げていきたいと思います。

 

 (インタビュアー:営業部 吉野 壮平)

 

ページの上へ